半ばアイオロスに強引に言い包められたとは言え、とりあえず「モーニングコーヒー&手作り朝食」をミロの誕生日プレゼントすることにしたカノンであったが、更なる問題がカノンの前に立ちはだかっていた。

モーニングコーヒーはいいとして、それより以前に早起きする自信がカノンにはない。仕事の時だって、サガの助力を借りてやっと起きてる有様。さっきアイオロスも言っていた通り、普段ミロ宅へ泊まった時だって昼頃まで一緒に寝てるかミロが先に起きるかのどっちかで、自分がミロより先に起きれた試しなど殆どない。オマケに、今回はミロを起こしてはいけないのである。

そして最大級の難点は朝食作りである。

何しろ聖域で隠棲生活を強いられていた少年期は、それに引け目を感じていたサガが秘密裏に人員を派遣し、カノンの身の周りの世話をさせてくれていたし、同様に全てにおいて不自由しないだけの金銭も十二分に与えられていた(金銭・物質的には不自由をしていなかったはずカノンが際限なく悪さを繰り返していたのは、偏にサガへの当てつけ、ただそれだけのためであった)。

海闘士になってからは、海将軍筆頭のカノンにはそれこそダース単位で身の回りの世話をする雑兵がいたわけだから、当然自らの手を煩わす必要など皆無であった。

そして今はサガが居る。家事一般は全てサガに任せきり。双児宮で暮らし始めてから、自分で料理をするためにキッチンへ立ったことなど、一度もない。

そんな自分が、例え簡単なものでいいとは言え、誰か人の為に食事を作るなど、28年間生きてきて恐らく初めてのことかも知れなかった。

「とりあえず、何か作ってみっか」

しばしリビングのソファに座り込んで悩んでいたカノンだったが、あれこれ悩んでいるだけでは埒が明かないので、とりあえず実践あるのみ!と開き直ってキッチンへ向かった。料理など殆どしたことはなくても、実際やれば何とかなるだろう!と、カノンはかなり高を括っていたのだ。




「朝飯ってーと、やっぱトーストだよなぁ」

普段、自分が食べている朝食を思い出しながら、カノンはまず買い置きの食パンを手に取り、テーブルの上に置いた。

「それから卵とソーセージ、サラダにヨーグルト……」

指折り数えながら今度は冷蔵庫を開け、卵、ソーセージ、キュウリとトマトにモッツァレラチーズ、それからヨーグルトを出し、食パンの横に並べた。

「ん〜と、まずは卵……からかな」

テーブルの上に並んだ食材を一瞥してから、カノンは卵を手に取った。パンなんか最後にトースターに放り込めばいいし、サラダも切って混ぜりゃいいだけだし、調理の必要があるのはとりあえず卵だけのようなものである。カノンはパックから卵を3個ほど取りだして、マジマジとそれを眺めた。卵料理と言うと、スタンダードなところで目玉焼きか卵焼き、オムレツ、茹で卵、スクランブルエッグ……と言ったところだろうか。どれが一番簡単かと考えて、カノンはこれは殆ど迷わずに茹で卵を選ぶ。これなら、茹でればいいだけの話である。

カノンは手にしていた卵3個を鍋に放り込み、適当に水を張ってコンロにかけた。

「あ、そうだ」

どうせ茹でるならついでに……と、カノンはソーセージの袋を取り、卵の入った鍋の中にソーセージをバラバラと一緒に放り込んだ。

「え〜っと、それからサラダ……と」

カノンはおもむろに包丁を手にすると、乱暴にトマトを掴む。そしてそのまま適当にトマトをブツ切りにすると、同じ要領でキュウリとモッツァレラチーズもブツ切りにし、サラダボウルの中にまとめて放り込む。

そこへオリーブオイルをガバッと流し込み、塩とコショウを振り掛けて、ガバガバと混ぜる。デスマスク直伝(と言うか、見様見まね)のイタリアントマトサラダである。ただし見た目は悲惨で、とてもサラダには見えないが、カノン自身は上出来と自負していた。

気を良くしたカノンは、今度は食パンをゴソゴソと開け、それをそのままトースターに突っ込んだ。




30分後。

「……おっかしいなぁ〜……」

カノンは真っ黒焦げ……と言うより、殆ど炭化した食パンを前に首を傾げていた。普通にトースターに突っ込んだだけなのに、どうしてこうなるんだろう?と、カノンは真剣に考え込んでいたのである。

「壊れてんのかな?」

と、トースターのせいにしてみたりもする。因みにこのトースター、買ってまだ1年と経っていないもので、当たり前だが壊れていようはずもない。

「あ、そうだ!」

しばし黒焦げトーストに気を取られていたカノンは、不意に火にかけっぱなしの鍋のことを思い出した。慌てて火の側に行き鍋を覗くと、殆ど水気を失った鍋の中で卵とソーセージがプスプスと言っている。カノンはすぐに火を止めて鍋を下ろすと、そのまま鍋の中の卵を掴む。

「熱ちっ!」

瞬間、カノンはその熱さに叫び声をあげ、反射的に卵から手を離した。……当たり前である。

カノンは再び鍋を置き、お玉で卵を掬い上げてから水に浸ける。その後、お玉をフォークに持ち替えて、ソーセージを別皿に盛った。

しばし水に浸けた後、カノンは茹で卵を取りだして殻を剥いた。そのまま手で2つに割ると、見事な固ゆで卵が出来上がっていた。

「うん、上出来。やれば出来るじゃん、オレ!」

自画自賛しながら成果物である茹で卵を口に放り込んだ。いつもの茹で卵より美味しく感じられたのは、もちろん気のせいである。

「でも待てよ、これって時間かかるよなぁ〜……」

モグモグと卵を食べながら、カノンは考える。卵を鍋に入れて茹で上がるまで約30分近く。朝の30分は日中の2時間にも相当するほど貴重な時間である。とにかく、1分でも1秒でもゆっくりと寝ていたいカノンは、どうにかこの時間を短縮する術がないものかどうかを考えた。

「あ、あれだ!」

ふと視線を横に移すと、電子レンジが目に入った。そうだ、電子レンジという文明の利器があるではないか!。何で今まで気付かなかったのか?!と思いながら、カノンは新しい生卵を手に取ると、それを小皿に乗せて電子レンジに放り込んだ。

「5分もあればOKだよな」

カノンはタイマーをセットして、スタートボタンを押した。これで茹で卵製作時間が大幅に短縮できる!。オレってやっぱ天才!と、またもカノンは自画自賛をしていた。

5分後。加熱終了の電子音が、軽やかに鳴り響いた。

「お、出来た!」

カノンは電子レンジの扉を開け、多分茹で卵(と言うのか?)になったであろう卵の乗った小皿を、レンジの中から取りだした。そして中身の茹で具合の確認をすべく、卵の殻を割ろうと爪で刺激したその瞬間

うわっ?!

いきなり、手にしていた卵がボッと言う音とともに消失した。いや、消失したのではなく、爆発したのだ。正に内側からギャラクシアン・エクスプロージョンを食らったかのように粉々に弾けた卵は、キッチン中に飛び散った。加熱によって煮えたぎった白身と黄身の直撃を避けられたのは、カノンが黄金聖闘士であったからこそだろう。一般人ならモロに食らって、そこら中を火傷していたところである。見事に粉々に飛び散った卵の残骸を見て、カノンはしばし呆然と言葉を失った。

「そっか……卵って、電子レンジで温めると爆発するんだ……」

ややあって、呆然としたままカノンが呟いた。因みに電子レンジで卵は加熱しちゃいけないと言うことは世間一般的にも広く認知されているし、ちゃんと説明書にも書いてあるのだが……。




シオンの執拗な説得攻めを何とか躱し、くたくたになって帰宅したサガは、自宮のキッチンの恐ろしい惨状を目にした途端、驚きの余り声を失った。

「お帰り、サガ」

まるでゴジラが暴れた後のようにとっ散らかったキッチンの真ん中で、カノンが疲れた微笑みでサガを迎える。

「こっ、これは何事だ?!、カノン!!」

その声で我に返って、サガは慌ててこの惨状の理由を弟に問い質した。

「いや、その……朝飯作ろうかなぁ?って思って」

引きつった笑いを浮かべながら、カノンが答える。

「はぁ?」

朝食……って、今はもう夕食の時間である。カノンの言っている意味がまるでわからず、サガはマヌケな声をあげた。

「いや、だから、その……」

カノンは非常にバツが悪そうに、サガに事情を説明した。

「なるほど……事情はわかったが……」

こうなった経緯は理解したものの、サガは今度は別の意味で驚いて、何とも言い難い複雑な顔でカノンを見た。

このカノンが……普段は縦のものを横にもしようとしないこのカノンが、いくら誕生日だからとは言え、恋人のために食事を作る気持ちになるとは、さすがにサガにも思いも寄らないことであった。

だが、例えこれが一時の気紛れであったとしても、カノンがその気になったと言うことは、それだけミロのことを想っていると言う何よりの証でもある。カノンの行動は意外ではあったが、そのこと自体はサガにとっても素直に嬉しいことで、何となく胸が熱くなったりもした。

だが、

「いくら何でもこれは酷すぎるだろう?。何をどうしてどうやったら、こんなに散らかるのだ?!」

カノンの気持ちは微笑ましいとは思うが、それとこれとはまた話は別である。たかだか簡単な朝食を作るのに、何故ここまでキッチンを散らかし、汚しまくる必要があるのだろうか?。サガには甚だ疑問であった。

「いや、どうしてかはオレにもよく……」

そう、カノンにもよくわかってはいなかった。カノン自身にはもちろん散らかしていると言うつもりはないし、とにかく作ることの方が必死でそんなことにまで気など回らなかったのである。

「このあちこちに飛び散っているものは何だ?」

床や壁に飛び散っている白や黄色の残骸を見ながら、サガがカノンに尋ねる。

「爆発した茹で卵」

「はぁ?!」

「だから、爆発したの、卵が」

サガにはカノンの言っている意味が、さっぱりわからなかった。

「カノン、言っている意味がわからん。もう少しわかりやすく説明してくれ。何故卵が爆発したりなんかするのだ?」

仕方がないので、サガは改めてカノンに聞き返した。

「いや、茹で卵作りの時間を短縮しようと思って、電子レンジ使ったらさ、カラをむいた瞬間にボンッ!って卵が破裂したんだ」

カノンが事細かに説明すると、サガは軽い眩暈を覚え、思わず頭を抱え込んだ。

「どしたの?」

サガの様子に、カノンがきょとんとした目を向ける。

「……卵を電子レンジでなど温めたら、爆発するに決まってるだろう……」

そう答えるサガの声は、全身の脱力感が全てそこに現れてでもいるかのように、ハリも力もなかった。

「え?そうなの?」

更にカノンが目をパチクリさせると、サガは大きな溜息を1つついて

「いいか、電子レンジというのは、内側から加熱する仕組みになってるんだ。卵は白身よりも黄身の方が固化温度が低いから、電子レンジで温めると黄身が先に固化してその後に白身が固化する。それによって卵の内圧が上がってしまうから、ほんの僅かでも刺激を与えると内側から爆発してしまうんだ」

まさか今更電子レンジと卵の原理を説明しなければいけないハメになるとは思わなかった。さすがに若干の情けなさを覚えずにはいられないサガであった。

「へぇ〜、そうだったんだ……」

一方のカノンは、一応サガの説明に頷いてはいるものの、答える声には真剣味の欠片もなかった。サガはまた1つ大きく溜息をついてから、散らかりまくったキッチンの探索(と言うか、カノンの成果物のチェック)を始めた。

「カノン……お前、一体幾つ卵を割ったのだ?!」

シンク横に無造作に置いてあるボウルの中に、黄身が潰れてぐちゃぐちゃ状態の卵が並々と入っているのを見つけて、サガはギョッとした。

「ああ、それは……1パックくらいかな?」

「1パックも卵を割って、何をするつもりだったんだ?!」

「うん、オムレツにしようかと思ったんだけど……失敗したんだよね」

ふとサガが脇に目をやると、既に原形を止めない失敗作が捨てられていた。

「料理をしたこともない人間が、いきなりオムレツなど作れるわけがなかろう!」

「うん、オレもすぐに気付いて作るのやめた」

失敗作を作る前に何故気づかない……と、サガはまたまた頭痛を覚えた。しかもよくよくその卵を見たら、殻の破片がそこここに浮き沈みしている。そもそも卵の割り方自体もなっちゃいなかったと言う証拠である。大方、割ったと言うより砕いたと言ったほうが正解なのであろう。

「で、これは?」

今度はコンロの上に置きっぱなしのフライパンに目をつけ、サガはそれを持ち上げた。フライパンの中には、周辺2/3以上が炭化した卵が付着しており、サガがフライパンを持ち上げてもしっかり底にこびりついたままであった。

「オムレツ玉砕したから目玉焼きにしようと思ったら、焦げた」

見ればわかるが、何故ここまで見事に焦がせるのか、サガにはよっぽどそっちの方が疑問であった。

「……それは……トーストか?」

ガックリと肩を落しながらフライパンを元に戻すと、サガはテーブルの方を振り返って真っ黒焦げのトーストを指差した。

「うん、そう」

明快にカノンに答えられ、サガはこれ以上ないと言うほど脱力した。とても立っていられなくて、へたり込むようにしてダイニングテーブルのイスに腰掛けると、これまた食材などでとっ散らかったテーブルの上に肘をついて、頭を抱え込んだ。普段であればこんな汚いテーブルに着くことなどないサガだが、精神の著しい摩耗と、激しい脱力感の方が常の潔癖症を遥かに凌駕したのであった。

「カノン、これはいくら何でも……食材の無駄遣いとしか言い様がないぞ」

サガは喉の奥から力のない小さな声を絞りだした。

「でもさ、兄さん、これとこれとこれだけは大丈夫!。ちゃんと出来てると思うから、ちょっと食べてみてくれよ!」

確かにカノンもちょっとこれは無駄遣いしすぎたかなぁ〜?とは思っていたのだが、失敗無くして成功はありえないと開き直って、次々と失敗作を増やしていったのである。だがこのトマトサラダは我ながら上出来だと思うし、最初に茹でた卵は成功を自らの舌で確認してるし、一緒に茹でたソーセージだって然りのはずだ。カノンは未だサラダボウルの中に入ったままのサラダと、無造作に皿に置いただけの茹で卵とソーセージをサガに差し出した。

「……これはちょっとオリーブオイルの使い過ぎではないか?」

見事にオリーブオイルに浸っている(しかもトマトとキュウリの水分まで出てしまって、すでにヒタヒタ状態)のサラダを見ながら、サガは気乗りしなそうに呟いた。トマトもキュウリもチーズも大きさも形も不揃いで、見目からしてお世辞にも良いとは言えなかった。食欲をそそるどころか、減退させる見た目である。

でも仕方がないのでサガは差し出されたフォークを受け取り、渋々ながらも意を決してそれを口に運んだ。

直後、サガは口を押さえてイスを蹴倒して立ち上がると、物凄い勢いで冷蔵庫の扉を開けてミネラルウォーターを取り出した。

その助力を借りて、やっと口の中のものを飲み下すと、サガは肺が空になるほどの大きな溜息をついて、ヨロヨロとテーブルの方へ戻ってきた。

「ど、どしたの?、兄さん……」

唖然呆然とその様子を見守っていたカノンは、へたり込むようにしてイスに座ったサガに何事かと尋ねた。

「カノン、お前、一体どれくらい塩を入れたんだ?」

サガは虚ろな瞳をカノンに向ける。

「どのくらい……って、適当に……」

「味見してないだろう?」

「うん」

またもあっさりと頷かれて、サガはがっくりと肩を落とした。

「……塩の入れ過ぎだ、とても食えん……」

サガが食べたトマトサラダは、はっきり言って塩の味しかせず、この世のものとは思えないほどの塩辛さであった。カノンには悪いが、とても人間の食べれるものではなかった。

「え〜?、そんなにしょっぱいかぁ?」

半信半疑の目を向けながら、カノンはやっと1口自分の作ったそれを口にした。直後、カノンもサガと全く同じ行動をとることになった。

「……加減、間違えた……」

水を飲んでようやく落ち着いたところで、カノンが悔しげに呟く。これは間違えたなどというレベルではないが、もうそれを言う気力すらサガにはなかった。

「でも、これなら大丈夫!。茹でただけだから……」

だが性懲りもなく、カノンは茹で卵とソーセージの乗った皿を、再びサガの前に押しやった。もう勘弁してくれ……と心底思ったサガであったが、やはり断りきれずにまた渋々とソーセージを口にした。

「おい、これは味が無いぞ……」

だが今度は逆に全く味を感じることが出来ず、サガは不審気に眉を寄せた。先刻の塩でまだ舌が麻痺してるのかと思ったが、そうではない。このソーセージ自体に味がないのだ。と言うより、風味が抜けてしまっているのだ。

「味が無い?」

「お前、これを何分茹でたんだ?」

1口食べたところでそれを置くと、サガはうんざり顔でカノンを見つめた。

「卵と一緒に30分くらいかな?」

やはりな……とサガは小刻みに頭を振った。卵と一緒に茹でると言うのも論外だが、それより以前に30分も茹でていたら味が全部抜けてしまうのは当たり前だ。本来、固茹で卵だって沸騰してから15分で充分なのに……。

甘やかしすぎた自分の責任でもある。それは認める。だが、まさかこうまでしっちゃかめっちゃかなことをしでかしてくれるとは思わなかった。しかもこれだけキッチンを目茶苦茶にして材料を無駄遣いした揚げ句、結局まともに食べられたのは茹で卵だけとなれば、サガでなくとも嘆きたくなるだろう。

カノンの気持ちとやる気はよくわかるし、それを嬉しく思う気持ちは変わらないが、ここまで酷いとどう贔屓目に見ても称賛できる要素は1つも見当たらず、むしろ不安が大きくなるばかりのサガであった。

「カノン……ミロの誕生日は来週の8日だったな……」

しばし黙りこくって何やら考え込んだ後、サガ突然顔を上げてカノンの方へ向き直った。

「うん、そうだけど……」

自分の方へ顔を上げたサガの、その眼光の鋭さに、カノンは言い知れぬ恐怖を覚える。

「よしわかった。これから一週間、特訓だ!」

「ええ〜ッ?!」

いきなりのサガの、既に命令形のその言葉に、カノンは驚いて声を張り上げた。

「バカ!。お前、こんなものをミロに食わす気か?!。いいか、私がこれから一週間、お前をみっちり特訓してやる。せめて人間が食べれる物を作れるようならなければ、話にならん!」

新たな使命感に燃えたサガは、カノンに有無を言わせる暇すら与えなかった。

とんでもないことになった……とカノンは背筋に冷や汗を垂らしたが、既にやる気全開のサガを止める術はなく、最早全てが後の祭りとなっていたのであった。


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